年収130万の壁がなくなるのはいつから?2年連続まで扶養OKへ見直し進む




130万の壁がなくなるって本当?
いつからなくなるの?
今年のニュースでよく取り上げられている、年収130万の壁の見直しについて。
いま年収130万で調整して働いているパート主婦にとって、今後の働き方が大きく変わる重大ニュースですよね!
2023年9月に政府の動きがありましたので最新情報をまとめました。


この記事では、パート主婦の130万の壁について、そもそも何が問題なのか、これからの働き方がどう変わるのかをわかりやすく紹介します。



パート主婦目線でお伝えします♪
▼パートの働き損年収が気になる方は


そもそも年収130万の壁とは?
まず、パート主婦を悩ませる「年収130万の壁」について説明します。
社会保険の扶養を抜ける境い目の年収
年収130万円の壁は、配偶者の社会保険の扶養を抜ける境い目となる年収のことです。
妻の年収が130万円未満であれば、夫の社会保険の扶養に入れます。
夫の社会保険の扶養に入ると、妻の社会保険料(健康保険・年金)の負担額は0円!
しかし、妻の年収が130万を超えて扶養を抜けると社会保険料が自己負担になります。



この社会保険料が月に数万円と大きい~!
130万の壁のなにが問題なの?
130万の壁の前後にある、年収が増えると逆に手取り額が減る「働き損ゾーン年収」が問題となっています。
年収別の手取り額シミュレーション
年収129万円 | 年収130万円 | |
---|---|---|
社会保険 | 扶養内 | (国民年金・国民健保) | 扶養外
社会保険料 | 0円 | 約29万円 |
税金 | 約5万円 | 約1万円 |
雇用保険料 | 約1万円 | 約1万円 |
手取り額 | 約123万円 | 約99万円 |



収入が1万円増えたのに、社会保険料で手取りは大きくマイナスに…!
たくさん働いて手取りが逆に減ってしまうなんて、そんなの嫌に決まってますよね。
そのため、多くのパート主婦は年収130万の壁を超えないように年収調整をしながら働いています。
この130万円の収入上限があることで・・・
- 働き控えによる労働力の損失
- 時給を上げるとパートの働ける時間が減るので人手不足がなかなか解消しない
- 物価上昇しているのにパート収入を増やせない
さまざまなジレンマが生じているため、国は130万の壁の見直しの検討をはじめました。
130万の壁がなくなる?2年連続OKはいつから?
年収130万未満でパート収入を調整している方々にとって、「130万の壁がいつからなくなるのか」は働き方に大きく影響するので気になるところですよね。
現時点、130万の壁がなくなるわけではない
しかし現在、130万円の壁がなくなる見込みはないです。
2023年9月の政府最新案によると、年収130万円の壁がすこし緩和される見込みです。
2023年10月から2年連続まで130万円超えてもOKに?
今年9月に政府から発表された、年収130万円の壁への対応策の詳細はこちらです。
政府は、複数ある「年収の壁」のうち130万円を超えたパート労働者らについて、連続して2年までなら扶養にとどまれるようにする方針を決めた。雇用主が一時的な増収だと証明し、健康保険組合などが個別に判断する。政府は近く政策パッケージを公表し、10月から始めたい考えだ。
「年収の壁」130万円超え2年連続まで扶養OK 10月から 政府方針
配偶者の社会保険の扶養に入るためには、「扶養に入る人の見込み年収130万円(月収108,333円)未満」という収入条件があります。
所属する健康保険組合にもよるのですが、基本的に扶養認定の判断は非常に厳しく、年末の繁忙期に働きすぎて年収130万円をすこしだけ超えたことで扶養を外れてしまったという事例も多いです。
今回の政府の対応策では、一時的な収入増加によって年収130万円を超える場合、2年連続までなら扶養を抜ける必要はないということを健康保険組合に通知するようです。



この通知が実現すれば、今年の年末は130万の壁を理由にパートシフトを厳しく調整する必要はなくなりそうです!
でも年収130万円超える場合は要注意
今回の発表により、「2年連続までなら130万円超えてもOK」となりました。
ただし、超えても大丈夫なのは雇用主が一時的な増収だと証明した場合となってます。
繁忙期のシフト増等は認められると思うのですが・・・
- 時給が上がったことで年収130万円(月収108,333円)を超えた
- シフトを週3から週4に増やしたので年収130万円(月収108,333円)を超えた
上記のような例だと、一時的な増収だといえるのか判断が難しいところです。



扶養抜けなくて大丈夫だと思ったのに、結局は夫側の健康保険組合に扶養NGと言われちゃった~
最終的な扶養の判断は、所属先の健康保険組合(夫の会社の社会保険担当者)です。
不安な方は事前に確認しておいた方が間違いありません。
常に最新情報をチェックしつつ、現時点では年収130万円(月収108,333円)を超えないように気をつけながら働くことをおすすめします。
年収106万円の壁の見直し策について
さらに、今回の見直し策にある年収106万円の壁についても説明していきます。
そもそも年収106万円の壁とは?
年収106万円の壁とは、従業員101人以上の企業で働くパート主婦が気にするべき年収の壁です。
2022年10月に社会保険制度が改正されたことで、これまで年収130万円まで扶養内で働けていた方も一部社会保険加入の対象となっています。
関連 パート先の社会保険に加入したくない!2022年10月改正後も扶養内でいるには?
以下の「パート先の社会保険加入条件5つ」をすべて満たす場合、年収130万円未満であっても夫(配偶者)の扶養を抜け、自身で社会保険料を支払わなくてはいけません。
- 勤務先の従業員101人以上
※2024年10月から51人以上 - 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上(賞与・残業代・通勤手当含まず)
- 雇用見込み期間2ヶ月超
- 学生以外
106万円の壁のなにが問題なの?
106万の壁の前後にある、年収が増えると逆に手取り額が減る「働き損ゾーン年収」が問題となっています。
年収別の手取り額シミュレーション
年収105万円 | 年収110万円 | |
---|---|---|
社会保険 | 扶養内 | 扶養外 |
社会保険料 | 0円 | 約15万円 |
税金 | 約2万円 | 約1万円 |
手取り額 | 約103万円 | 約94万円 |



収入が増えたのに、社会保険料で手取りは大きくマイナスに…!
たくさん働いて手取りが逆に減ってしまうなんて、そんなの嫌に決まってますよね。
そのため、多くのパート主婦は年収106万の壁を超えないように年収調整をしながら働いています。
ただ、パートの勤務を控える就業調整によって企業の人手不足は深刻化。
働き手はいるのに働けない、というのは国の生産力としてもマイナスで社会問題となっています。
106万円の壁の見直し対策案は?
2023年6月30日の発表によると、年収106万円の壁を超えて働くパート労働者への賃上げ・労働時間の延長を実現させた企業へ助成金が与えられるようです。
106万円については、手取りを増やす方策を講じる。年収125万円程度にまで収入を増やせば社会保険料を負担しても手取りの目減りが防げる。このため、基本給の増額や労働時間の延長を実現した企業に1人当たり最大50万円を助成。3年かけて取り組む企業も対象にする。
年収の壁、130万円超でも扶養可に 一時的増なら 政府対策原案
働き損解消に向けて取り組む企業への助成なので、パート労働者側としては勤め先企業の判断にかかっています。
企業が助成金をもらうための取り組みをおこなう場合、賃上げや手当によって働き損ゾーンの106~125万円は回避しやすくなる見込みです。
年収の壁は最新情報をチェックしよう!
130万の壁の働き損問題について、国の検討がはじまりました。
しかし、130万の壁が今後どうなっていくのか、まだまだわからないところも多いです。
とりあえず現時点ではっきりしていることとして、2024年10月から年収106万の壁の対象者が拡大する問題に気を付けましょう。
- 勤務先の従業員101人以上
※2024年10月から51人以上 - 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上(賞与・残業代・通勤手当含まず)
- 雇用見込み期間2ヶ月超
- 学生以外



これまで130万円まで扶養内で働けていた中小企業勤務のパートさんも、2024年からは106万円の壁の対象になるかも…!
今後どうなるかわかりませんが、余力のある方は扶養制度に頼らない働き方の検討も考えましょう。
例えば、最近では特別なスキルがなくても在宅フルタイムで働ける求人が増えています。
私自身、もともと扶養内パートだったのですが、いまはパートとオンライン秘書のダブルワークで扶養を抜けて働いています。


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